The Lion's Share 今日のECCレッスン

今日は昔の童話から派生した面白いイディオムを紹介します。 動物を使った、いかにも童話らしい表現です。
例えば、おばさんがクリスマスのためにローストチキンを焼いてくれたのはいいが、ほとんど自分一人で食べてしまった。
こんな時に、この表現が使えると会話がよりネイティブらしくなります。
the lion's share
- the largest part or amount (ほとんど、大部分)
"the lion's share"、文字通りの意味は「ライオンの取り分」ですが、これが"ほとんど"もしくは"大部分"という意味になります。
例文
The lion's share of the company's budget went on online advertising for selling the new products.
- 新商品販売のため会社の予算のほとんどがネット広告費に使われた。
Defense, education get lion's share in The United States's budget.
- アメリカ合衆国の国家予算の多くは防衛と教育に使われる。
Aunt Rhonda ate the lion's share of the roast chicken which she cooked on Christmas Eve, she claimed she was deserved to do that, because it took her a lot of time to roast it and made a great effort.
- ロンダおばさんはクリスマスイブにローストチキンのほとんどを食べてしまった。チキンを焼くのにとても時間がかかり、大変苦労したから自分でほとんど食べて当然だというのがその言い分だ。
元はイソップ寓話「獅子の分け前」から由来
"the lion's share"はもともとイソップ寓話の一つ、「獅子の分け前」から由来したイディオムです。
いくつかのバージョンがありますが、その一つ、ギリシャ版のイソップ寓話では次のように書かれています。
ライオンとロバが狩りに出かけました。
ライオンは獲った獲物を3等分し言いました。「俺は百獣の王だから最初の1切れは貰う、
そして俺たちは平等な仲間だから残りの分は平等に分けなければならない。なので2切れ目も俺が貰う」
しかし、最後の1切れを見てライオンはロバに言いました。「残りの1切れのために危険を冒すよりも逃げた方が利口だぞ」
この話の教訓は「きちんと自分の力を知り、仕事などで自分よりも強い者と手を組んではいけない」ということです。
また中世の別のバージョンではキツネが加わり、より皮肉な話になっています。
ライオンとロバとキツネが狩りに出かけました。
ロバは獲った獲物を均等に3等分しました。それに怒ったライオンはロバを殺して食べてしまいました。
それを見たキツネは3等分した獲物を再度一つにまとめ、大部分をライオンのものとし、自分の取り分として、ほんの少しだけ貰いました。
するとライオンが「どこでこのような分け方を学んだのか?」とキツネに尋ねると、
キツネは「ロバの悲劇からだ」と答えました。

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